アホおやぢの「WSET Diploma の作り方」

何かの間違いで数年前に Diploma を取得しました。今は Candidate でもないのに Diploma について語ります。

Examiners’ Report(ER) と 試験の採点法

Examiners' Report(ER)
Examiners' Report は カリキュラム改正前は WSET 本部の Examiners(= 採点者)が、1年に一度 毎年12月ごろに発行していたものです。
問題の解説、いい答案・悪い答案の例などが豊富に掲載されており、受験対策をする際には必須のものです。
 
このブログの読者は、すでに Diploma Candidate になっている人が大半だと思うのですが、これから Diploma を受験したいがどんな問題が出るのか見てみたい、
という人はこちら こちらをご覧ください。2003/04~2017/18 の分を見ることができます。ただし、D3(スティルワイン)の Theory と D6(論文)、および すべての Tasting 以外は、新カリキュラムになってから試験のフォーマットが全く変わってしまったのであまり役には立たないかもしれませんが、Diploma の試験のレベルを垣間見ることはできると思います。
 
2018/19、2019/20の分は、Diploma の Program に登録をすると Canvas というところで見ることができるようになるそうです。
 
試験問題については、Diploma では Level3 までと異なり、旧 Unit2 を除く全ての過去問がオープンになっていました。
しかし、2019年8月のカリキュラム改正にから2020年6月までは WSET自身が Theoryの問題を発表することを止めたばかりか、受験者にも一切問題を外部に漏らしてはならないという規定に変わったそうです。でもあまりに評判がよくなかったからでしょう、2020年10月からは 試験終了から 48時間経てば SNS などで問題を公表していいことになったようです。
ER はどうなるのかと思っていたら、試験が終了してから数カ月経って Unitごとのものが公表されるようになったそうです。試験日ごとの ER の発行は新カリキュラムになって取り入れられたものです。ただし、以前と違って D3 以外は問題文そのものの掲載がないらしいので受験者は ER のコメントを見て問題文を想像することになったそうです。WSET がなぜ問題の公表を止めたのかアホおやぢにはよくわかりません。
 
 
 
採点法
WSET の採点法は加点法です。
採点者には あらかじめ解答例(とキーワード?)が手渡され、それに基づき、答案に正しいことが書いてあればどんどん加点されていき、間違ったことが書いてあっても Tasting の Capping(前述)を除いて減点はされません。例えば、正しいことを15点分、間違ったことを5点分書いたときの点数は 15点になります。
(15‐5=10点 ではありません)
 
また公正を期すために同じ問題はひとりの採点者が全て採点していたようですが、最近では あまりの受験者の激増ぶりに複数の採点者で採点しているという噂もあります。採点者による採点後は、verifier(s?) という人が再チェックをするシステムになっているという話をきいたことがあります。
 
 
★★★
 
 
ここ数回で以下のドキュメントについて説明をしてきました。
 
・ Specification
・ WSET Diploma in Wines Preparing for Theory Examinations
・ Candidate Assessment Guide Part1: Theory
・ WSET Diploma in Wines Guide to Tasting Examinations
・ Candidate Assessment Guide Part2: Tasting
・ Examiners’ Report
 
 
 
次回からは 個々の Unit について書いてゆくつもりです。
 
あまり期待しないでください。