アホおやぢの「WSET Diploma の作り方」

何かの間違いで数年前に Diploma を取得しました。今は Candidate でもないのに Diploma について語ります。

D4(Sparkling Wines)+D5(Fortified Wines)概論

今回は、D1、D2 の受験後多くの人が受験すると思われる
D4(旧 Unit5)(Sparkling Wines)(5% Weighting)
D5(旧 Unit6)(Fortified Wines)(5% Weighting)
について概略を説明します。
 
この Unit の試験のパターンは、試験時間90分の間に 3つのワインの Tasting と3問の論述問題を解くものらしいです。
 
繰り返しになりますが、Tasting については、JSAの試験とは違い ワインは自分でグラスに注ぎます。グラスと吐器(紙コップ)は Caplan で準備してくれますが、マイグラスを持参しても構いません。また水を持参しても構いません。ワインは 最初にグラスに注いだものを飲み切ってしまった場合は、おかわりもできます。
 
Theory については、解答用紙はA4の大きさのものが3枚で、各ページ30行強書けるようになっており、表裏両面が使えます。これも足りなくなったときは解答用紙をおかわりすることができます。
 
合格点は 55% 以上です。
Specification の項でも書きましたが、
"For Units D4 and D5 the grade issued will be based on the overall percentage mark achieved in the assessment as an aggregate of the open-response and 
tasting components.  A minimum of 45% must be achieved in both the open-response and tasting components, with a minimum aggregate percentage of 55%,
to qualify for a Pass grade and above."
とある通り、D4 と D5 は Tasting と Theory の平均点が 55% あれば合格できますが、Theory か Tasting の一方で Fail Unclassified を取ると、平均点が 55% あっても 自動的に Fail になりますよ、ということです。
 
次に 合格率を見てみましょう。
旧カリキュラムでも 新カリキュラムでも D4 は 受験者の 70% 強が D5 は 受験者の 60% 前後が 合格しているそうです。
ただし、これは全世界の合格率で、日本人に限って言えば状況は違います。日本人は Tasting 能力が世界的に見ても高いことと、Specification に書いてある Tasting Samples のほぼすべてが入手できることが大きいです。(後者については WSET も Examiners’ Report で言っているように、国によっては Lambrusco、Sparkling Shiraz、Rutherglen Muscat などが輸入されていない、つまり入手できないところもあるそうです。)
 
D3 も含めて Tasting で Fail を食らう人は滅多にいません。ということで 当然のことながら練習をするのは必要ですが、Tasting に限って言えば、安心して受験されますように。そして、万が一 Theory で Fail を喰らっても Tasting で十分挽回できるようにしておくことが重要です。
 
 
 
さて、90分という試験時間の使い方ですが、WSET は Tasting 1アイテム、Theory 1問 15分を推奨していますが、日本人で英語が得意でない人は、Tasting は 30分以内に終わらせ、残りの60分で Theory を片付けるのがいいと思われます。
 
旧カリキュラムでは Tasting 3アイテム + Theory 3問で 65分で、WSET は Tasting 1アイテム、Theory 1問 各10分を推奨していました。(試験時間が65分と5分余るのは、予備時間が5分あったということです。)
これも 英語がネイティブの人向けの仕様で、当時の受験者は アホおやぢも含め、Tastingは1アイテム 6~7分、3アイテムで20分以内を目標に練習をしていました。
なお、Tasting がお話にならないアホおやぢでも Tasting は20分以内でできるようになりましたので十分可能な時間と思われます。でもこれでは ANP+Conclusion で突っ込んだことをかけないのでやはり 90分と時間に余裕がある新カリキュラムでは Tasting には30分くらいかけるのがいいと思われます。もちろん 20分で満足できる Tasting Comment が書けるようになればいうことはありませんが。