アホおやぢの「WSET Diploma の作り方」

何かの間違いで数年前に Diploma を取得しました。今は Candidate でもないのに Diploma について語ります。

D6(Independent Research Assignment)

今回は いよいよ最終 Unit である D6(Independent Research Assignment)(IRA?)(旧 Unit1 Course Work Assignment(CWA))についてです。

 
 
これは、2700~3300 語からなる論文で、提出時期が1年に2回(7月31日 または 翌年1月31日)あるものです。テーマは8月1日ごろに 7月31日提出分と、翌年の1月31日提出分がまとめて発表されます。申し込み締め切り前にテーマがわかっているため自分の好きな方を選んで書くこともできます。
 
合格率はすべての Unit の中で群を抜いて最も高いはずです。
解脱者の中でこの Unit で Fail を喰らった人はアホおやぢの知る限り一人しかいません。
 
理由は、7つの試験の中で
1) 唯一 open-book exam であることと、
2) spelling, grammar, and presentation に 100点満点のうち 20点が与えられていること
があげられるでしょう。
 
また、D6(旧 Unit1 CWA)は  Pass w/Merit を比較的取りやすい Unit でもあります。
 
ただし、リサーチと論文執筆の作業はものすごくストレスがたまり、「D6(IRA?) は2度と受験したくない」という人が多いのも事実です。アホおやぢも CWA で一度でも Fail を喰らったら殉教者になっていたかもしれません。
 
 
さて、提出日とテーマを決めたら、まず Canvas の D6(IRA?)の部分をすみっからすみっまで読み、概略を理解してください。
 
そしてリサーチの開始です。リサーチの手法はテーマによって本、ウェブ、インタビューなど色々ありえます。このリサーチはやり始めるとキリがないことがあり、それを防ぐためにはある時点で思い切ってやめないと収拾がつかなくなります。アホおやぢは参考資料のプリントアウトが約200ページになったところでリサーチは強制終了しました。
 
論文の書き方ですが、この Unit を始めた早い段階で 1問目 (Introduction であることが多い) を書くことをお薦めします。1問目は単に事実の羅列であるケースが多く 書きやすい上に、実際タイプアウトしてみると自分で書いた論文のword count がどれくらいになるかを知ることができるからです。
 
各問題には配点割合が%の数字で書いてあるのでこの数字を頭に入れて各問題の word count を計算してみてください。例えば、1問目の配点が25%だとすると
最初の20%は presentation and structure への配点なのでそれを除いた残りの80%のうちの25%分、即ち 全体の31%(=25%÷80%)をこの問題に充てればいいことになります。従って、この問題に対する word count は
2700~3300 × 31% = 844~1031 words を目安に書けばよいわけです。
 
論文を書くにあたり、当然文献からの引用が必要なわけですが、これは reference をつけている限りいくらやっても構いません。ただし、あまりに引用が少ないとリサーチ不足だと思われ、逆に多すぎるとオリジナリティがないと思われる可能性があります。(アホおやぢ想像)。Examiners' Report をパラパラとみているとreference の数は、15~95 と幅が広いです。引用した場合は、必ず reference をつけてください。そうでないと plagiarism と見做され Fail になるばかりか今後 WSET の他の科目の受験すらできなくなる可能性があります。
 
さらに、D6 はグループですることを強烈にお薦めします。分担して資料集めをしたり、議論して論文の内容を充実させることができるというメリットがあります。アホおやぢは、周りに同じテーマで Unit1 CWA(現 D6)を書いている人がいなかったので 100% 個人作業になり、ノイローゼになりそうでした。もちろんグループワークですから、フリーライダーは認められず各人それなりの貢献は求められます。
 
 
【超重要】 reference は website からでも問題はありません。アホおやぢの場合、reference はすべて website からでした。website からの引用の場合は、その website の URL を PC の「お気に入り」に全てぶち込んでおかないと、後で bibliography を書くときに泣きをみます!また 書籍からの場合は、作者、タイトル、出版社、出版年、引用ページを控えておかないとこれまた後で泣きを見ます!
 
最後に「英語もどき」で書かれた論文をそのまま提出していいかということですが、問題ありません。わざわざ高いお金を払ってプロの英文チェッカーに頼む必要はありません。
 
 
【参考】
アホおやぢの成績: Pass w/Merit
Title: "Opportunities in the Chinese Wines and Spirits Market"
Word Count: 2986
ページ数: 9ページ + Bibliography 3ページ
執筆期間: 2カ月
プリントアウトした参考資料の枚数: 193枚
書き直した回数: 11回
論文の価値: ゼロ