アホおやぢの「WSET Diploma の作り方」

何かの間違いで数年前に Diploma を取得しました。今は Candidate でもないのに Diploma について語ります。

WSET Diploma とは?

WSET Diploma の説明は Caplan のHPに詳しく書かれていますのでこちらをご覧ください。と、丸投げしてそのままというのも何なので続けます。
とはいうものの、このブログをお読みの方は 最低でも Level3、ひょっとすると Diploma をお持ちの方もいらっしゃると思いますので読み飛ばしていただいても結構です。
 
 
WSET は、その難易度によって Level1から Level4(通称 Diploma) までがあります。Diploma は、以下の6つの Unit から成る 7つの試験から成り立っていて、そのすべてにおいて合格点である55%を取らなければなりません。
 
D1 Wine Production<栽培・醸造など>
(4問の記述式試験で試験時間は90分)(ウエイト20%)
すべての受験者はまずこの試験を受けなければならなりません。
 
D2 Wine Business
(3問の記述式問題で試験時間は60分)(ウエイト10%)
WSET は D1 の次にこの試験を受けることを推奨しています。
 
D3 Wines of the World<Still Wines>
(ウエイト TheoryとTastingで25%ずつ)
Theory(7問の試験から5問選択で試験時間は全部で 3時間20分!)
Tasting(12種類のワインの Tasting で試験時間は全部で 3時間)
 
D4 世界の Sparkling Wine
(ウエイト5%)
3種類のワインの Tasting と 3問の記述式問題で試験時間は90分
 
D5 世界の Fortified Wine
(ウエイト5%)
3種類のワインの Tasting と 3問の記述式問題で試験時間は90分
 
D6 Independent Research Assignment
(ウエイト10%)
ワインについての 3000ワード程度の論文提出。
 
ウエイトというのは、試験準備にかける時間に比例すると思ってください。
また、すべての試験に点数がつくのですが(その点数自体は受験生には教えてもらえませんが、Level3 の時と同じく 上から Distinction, Merit、Pass、Fail、Fail Unclassifiedの分類は教えてもらえます)それぞれの科目の点数にそれぞれのウエイトをかけたものが各受験者の総得点となり、合格すると Certificate に Distinction/Merit/Pass が印字されます。これも Level3 と同じです。
そして赤色のピンバッジも送られてきます。
 
さらに毎年1月下旬にシェイクスピアの作品にも登場する London の Guildhall で卒業式が行われます。これへの出席を夢見て努力をする人が大多数です。
(残念ながら、2021年の卒業式はコロナのためオンラインでの開催となりました。)
 
この Diploma という資格は英語を母国語とする人でも難しく、2021年3月の段階で、全世界では 11,200人(WSETによる大本営発表)、日本人は105人(アホおやぢ調べ)、そのうち日本在住の日本人は57名と思われます(アホおやぢ調べ)。
 
さて、合格にかかる時間ですが、WSET は 500時間と言っていますが、英語を母国語とする人でもこれだけの勉強時間で合格できる人は多くないと思われます。
 
参考までに日本在住の日本人に限って言えば、合格までの期間が、
1年半 → 神
(7~8人と思われます。Full-time の仕事をしながらの人は1人だけです。)
2年 → 天才
2年 → すごく偉い人
2年半 → 偉い人
3年 → 標準的な人
3年半 → アホおやぢ
4年以上 → アホおやぢ以下
と言ってもいいでしょう。
 
実際問題として、4年以上かかって合格される日本人は以下の例外の方を除いてほとんどいらっしゃいません。
 
例外その1 仕事が早朝から深夜まで及ぶブラック企業にお勤めの方
例外その2 地方転勤で継続が難しくなり、東京へ戻ってくるまで勉強を休んでいた方
例外その3 試験日(D1以外はすべて平日)に仕事が入って休めない、ということが数回あった方
例外その4 女性の方で受験期間中に妊娠・出産を経ている方
例外その5 途中で WSET Sake Level3 か JSAの SAKE Diploma の受験をした方(このパターンが一番多いと思われます)特に、どちらも最近始まったばかりなので合格者第1号狙いの方が結構いました。
ということで上記のどれにも相当しない方で4年を過ぎてしまった方は厳しいようですが 諦められることをお薦めいたします。
 
以上 WSET Diploma の概略でした。