アホおやぢの「WSET Diploma の作り方」

何かの間違いで数年前に Diploma を取得しました。今は Candidate でもないのに Diploma について語ります。

D3(Wines of the World)国・地域別出題傾向の表の見方

今回からは、Unit3 Theory の 国・地域別の出題傾向を見てゆきましょう。
最初にお断りしておきますが、この表はものすごく読みにくいです。
 
さて、復習ですが 問題は全部で7問(=4問+3問)出され、うち5問(=3問+2問)を選択し、3時間20分(=2時間+1時間20分)の時間内に解答します。
各問題の配点は、1問100点です。問題は、1つの国・地域についてのみ答えさせるものと、1つの問題の中に複数の国・地域が混ざっているものがあります。
 
前者の例としては、
1. "Discuss the factors responsible for the variety of red DOC/DOCG wines in Piemonte." (2017年1月) や
2. " Discuss the following red wines from the south of France.
  a) IGP / Vins de Pays  b) Corbieres  c) Bandol” (2015年6月)
 
後者の例としては、
3. ”Your business is planning to launch two new premium quality wines from South America: a Torrontes from Argentina and a Pinot Noir from Chile.  Describe the wines you would be looking to buy.  In each case, which winemaking region would you select and why?
(2015年1月) や
4. ”With reference to grape growing and winemaking, describe the method of production and resulting style of wine for each of the following:
 a) Mosel Riesling Kabinett  
 b) Niagara Peninsula Icewine  
 c) Pommard Premier Cru  (2016年1月)
 
などがあります。
 
上記の例での配点は、
1.ピエモンテ 100点
2. 南フランス 33点×3
3. アルゼンチン 50点、 チリ 50点
4. ドイツ 33点、 カナダ 33点、 ブルゴーニュ 33点
ということになります。
 
これを国別・地域別 出題年度別にまとめたものの一部が
次回以降のエントリーに登場するわけですが、
その表の見方を Burgundy を例にとり説明しておきます。
 
 
Burgundy
2004年6月 25点(27p)
2005年1月 33点(必須)(22p)/ 17点(P)(27p)
2005年6月 -
2006年1月 50点(必須)(31p)
2006年6月 20点×2(41p)
2007年1月 50点(34p)
2007年6月 100点(44p)
(中略)
【過去に出題された Appellation】
・ Chablis Grand Cru
・ Chablis Premier Cru
・ Chablis(2回)
・ Petit Chablis
・ Cote d'Or
・ Chambertin Clos de Beze
・ Clos de Vougeot
・ Grands-Echezeaux
・ Nuits-Saint-Georges
・ Pommard
・ Volnay
・ Le Monrachet
・ Macon
・ Macon Blanc
 
これは Burgundy の過去問で、
2004年6月には 配点25点に相当する問題があり(27p) は、Examiners' Report 2003/04 の 27ページを見れば、その問題と解答・解説がわかることを示します。
 
2005年1月には 必須問題(註: 新カリキュラムでは廃止)で配点が25点、Paragraph 問題(註: 新カリキュラムでは廃止)で配点が17点に相当する問題が1題ずつ出題されたことを示します。なお(必須)は必須問題、(P) は パラグラフ問題、(E) は エッセイ形式の問題(註: 新カリキュラムでは廃止)
表記がないものは open-response question(≒ 普通に文章でこたえればよい問題) を表します。
 
繰り返しになりますが 新カリキュラムでは、必須問題、Essay形式問題、Paragraph 問題などはなくなりEssay 形式でない open-response question だけの出題なので、(必)(E)(P) の表記は無視してください。
 
D3 では、Paragraph 問題はたぶん もう出題されないと思われるので、(P) がついているもの自体はすべて無視していただいても全く問題はないでしょう。
 
最後に 上表で2005年6月の - は、
Burgundy からの出題がなかったことを表しています。
 
 
各 国・地域ごとに eBook を読んだらすかさず上記の表を利用して今勉強した国・地域の問題だけを拾って解いていき アウトプットの練習をしましょう。
 
これにより、
1.その国・地域の知識が インプット 即 アウトプット の流れで深まり、
2.数多くの問題を解き、ERを読むことにより、WSET の問題のパターンや
求める解答の仕方がだんだんわかってくるようになります。
 
 
各 国・地域のエントリーの最後には【過去に出題された Appellation】 として
今までに出題された 地域・Appellation などを掲載しておきましたので、これらの 6 factors +1 や、style, quality, price(=SQP) はしっかり押さえておきましょう。ただし、Paragraph 問題に出題される Appellation は 概して マイナーなところが多いのでここには掲載していません。
 
 
では、次回から Bordeaux を皮切りに
国・地域別の出題傾向を見ていきましょう。